駐車場経営において何より大切なことは料金設定です。ここでは月極駐車場やコインパーキングの料金設定についてや、駐車料金の値上げ・値下げについて紹介します。駐車場経営を始める上で料金設定に悩んでいる方は参考にしてみてください。
月極駐車場とは、1ヵ月単位で契約をして毎月定額の賃料を支払う駐車場のこと。月極駐車場は長期間にわたって借りるものなので、借りる側から言うと毎月出費がかかる固定費となります。そのため、料金を相場より高く設定してしまうと集客ができずに稼働率が下がってしまう可能性があります。だからといってあまりに低く設定してしまうと、今度は収益に繋がりません。
月極駐車場の料金設定で大切なのは、周辺の競合の料金設定についてタイムリーな情報を知ることです。そして、周辺条件に合わせた料金設定を行う必要があります。もし空車率が50%ともなれば、半額の駐車料金で貸しているのと同じ状態になってしまいます。月極駐車場の料金設定では、周辺駐車場と比べて高すぎず低すぎない料金にする必要があります。
コインパーキングとは、不特定多数の利用者が空いている車室に駐車して利用した時間分の料金を支払う駐車場のこと。コインパーキングの料金設定も月極駐車場と同様に、周辺競合との料金バランスが重要なカギとなります。ただし利用者や利用目的が多様なため、周辺条件に合わせるだけでは利用者の満足に繋がらないかもしれません。
料金設定にさまざまな条件を付けることで、稼働率を上げることが可能です。そのコインパーキングを利用する人を想定し、その人たちがお得になるような料金設定にすれば近隣の駐車場よりもお得な駐車場だと思ってもらえることができるでしょう。上限料金の利用者より短時間利の用者を多く獲得して回転率を上げた方が、収益アップを目指せます。
駐車場経営で収益を上げるために一番手っ取り早い方法は、駐車場の料金を値上げすることです。ただし、値上げはリスクが伴います。料金を上げたことによって解約者が増え、稼働率が下がってしまうかもしれません。料金を値上げしたからといって確実に収益が上がるわけではないことを理解しておきましょう。
どうしても値上げしたい場合は、周辺の駐車場料金との兼ね合いに気を付けて慎重に行うことが大切です。あまりに高すぎる料金になれば、当然利用者は周辺の安い駐車場へと流れていってしまいます。周囲とのバランスを重視した料金設定にしましょう。
また月極駐車場の場合、値上げができるのは基本的に次回の契約更新時期となります。契約内容を再度確認し、契約トラブルにならないように気を付ける必要があります。
駐車場経営は土地があればはじめやすいため、周辺地域に競合の駐車場がどんどん増えていく可能性があります。また駐車場は、価格以外に差別化がしづらいという特徴もあります。競合駐車場に利用者を奪われないためついつい料金を下げてしまう方法に走ってしまいがちですが、安易な値下げも失敗のもとです。
値下げをしなくても済む方法はあります。例えば料金設定を変えたり単位時間あたりの料金設定を変えたりすることで、利用者が同じであっても収益を増やすことは可能です。競合駐車場との価格競争になった場合は、まず自身の駐車場の料金設定を見直してみることから始めてはいかがでしょうか。
駐車場経営の成功のために必要なことは、多くの利用者を確保することです。そして、その利用者確保に大きく関わるのが駐車場の料金設定です。料金設定は月極駐車場、コインパーキングで違ってきます。どちらにも共通していることは、周辺駐車場とのバランスを重視した料金を設定することです。そのためには周辺の駐車場の動向を常に探っておくことが大切となります。
ただし、自身の力だけで近隣の駐車場の稼働状況を探るのは難しいでしょう。駐車場の料金設定や管理に迷った場合、駐車場経営のサポートを手掛ける業者に相談してみるのが賢い選択といえます。